あの子は一体、どこへ行
ってしまうつもりなの?




今日まで一緒に過ごして
きた親友から、突然転校
の話を持ち出されれば寧
ろ驚かない方がおかしい
わよね?しかも行き先が
あの帝政律館だなんて。

そもそも帝政律館ってい
ったら、常に危険が伴う
守護者もとい対ドラゴン
用のボディガードを育成
する国家機関じゃない。

普通に考えたら、争い事
を好まぬ弥嘉が進んで関
わるはずないけれど……
あの壮絶すぎるドラゴン
狩りを目にした後だし、
何より責任感が人一倍強
いんですもの、絶対に行
ってしまう気がするわ。

いざという時にも頼りに
なる子、弱々しいだなん
てこれっぽっちも思っち
ゃいない。けれどもやっ
ぱり“親友”として気に
掛かるのは当たり前。

それでもあの子のことだ
から、情だけで追おうも
のならば却って気を遣わ
せるでしょう?「私のせ
いでさなえちゃんの人生
を狂わせてしまい、本当
にすみません」ってね。

心配ばかりが尽きないけ
れど今だけはそっと内に
秘め、再び貴女とまみえ
る日には「そんな訳がな
いじゃない、私は夢を叶
えるためにこの地へ足を
踏み入れた」って何食わ
ぬ顔を装いながらしれっ
と言えたらそれで良い。


「お父さん、お母さん!!
ちょっと話したいことが
あるんだけど……」




――たとえどこへ行こう
とも、どんな形であろう
とも私なりの方法で必ず
弥嘉を守ってみせる――




   【The END】