風に靡く髪を押さえた瞬間(とき)…



「久しぶり…有紗様」

「っ…!」



と見覚えのある顔が
あたしの瞳に入り込み…。


あたしはその場に
座り込み身体を抑えた。



震えが止まらないんだ。



「あれ?震えてますね」

「こ、ないで…」

「仲良かったじゃないっすか…俺等」



と優しく撫でられる頭…。


「…っ、やだ」

「ふっ。全部、有紗様のせいですよ?」

「……。」



立ち上がった相手は、
冷たくあたしを見下ろし…


「潰してやりますよ?…全て」


と微笑んだ。