あたしは何で皆を突き放してるんだっけ…?
どうしてこんなに離れてるんだっけ…?
「…………」
「お前は、俺らの為に離れてくれてるんだろ?」
「………ぁ…」
「そうだろ?自分の病気を隠して、皆を苦しめないようにしてるんだろ…?」
「…っ……やだ……!。」
「全部俺らの為なんだろ?自分がどんなに辛くても、苦しくても、皆を突き放してるんだろ?」
「…嫌だ…!……違っ…う…!……。」
…吉濱に知られたくない…!
コレは自分だけが知らなきゃいけないの。
他の人が知っちゃったら、意味が無いの…
「……ホントっ…違…!…」
「違わない。」
「…っ違うの!!。」
あたしは吉濱を思いっきり突き飛ばした。
少しだけ出来たあたし達の距離。
…その距離を、保っていたかった。
……今までの距離がよかった…。
その距離こそ、皆が一番苦しまないでいれるもっともな距離。
だから、
「……もう、これ以上近付かないで…!」
「……神田…。」
あたしの計画に、踏み込まないで……
静かに居なくなるのが、あたしの役割なんだから……
だから、あたしもそれを見失わないで。
好きだからなんだよ、
寂しいからなんだよ…!
「…もう!、二度と近付かないで!!」
「……神田…っ…!!。」
「早く教室戻ってよ!!もう顔も見たくない!」
「…………そっか…。悪かった…」
静かに去っていく吉濱。
胸が痛い。
また、初めての気持ち。
「…こんなにも、痛いんだ……」
あたしはボソッと呟いた
なら、誰も好きになんてなりたくない。


