「……い!、神…田!」
「ん…………」
「神田!おい起きろ!」
はっ…………!?
「…………!」
「あ、起きた。」
「…!ち、近い!離れて!」
目を開けると、目の前に吉濱の顔が…!
昨日は真っ暗な中銀色に見えた瞳は。朝の光を浴びて今日は黒い。
「……寝顔。」
「は?」
「あんな可愛い寝顔皆に見せてたら。嫌でも人が……特に男子が近寄ってきちゃうよ?」
「…………」
あたし。いつ眠ってたんだろう……
確か机に寝そべってたら…。???……ホントいつの間に…?
「俺が最近早起きで良かったなっ♪」
「…………」
周りを見渡すと。まだ吉濱しか来ていない。
……さっきまでの無世界が。壊れていく。
もう『無』じゃない。
あたしと吉濱という存在が。ここに生まれている。


