吉濱はこのセリフに、どうすればいいのか分かんない様子
「あ~…。その…神田は、病気…なのか?」
「…………ははっ……」
「病気なのか」って……
吉濱も心臓病なら、分かるでしょ?
「…………」
けど、吉濱は浮かない表情。
そして考え込んだ末、口を開いた
「………だとしたらごめん……」
「…………え?」
「俺。心臓病じゃない…………」
…………苛立ちが。一気に沸き上がった気がした
――バチンッ!……
気が付けば、吉濱の頬を叩いていた。
むかつく、むかつく………
「っ痛……」
「はぁ…?…痛い……?」
そんな痛みなんて
そんな感情なんて
「…そんな痛みが何?!あたしはの痛みは、もっと、…ずっとずっと痛いっ!!」
「…………」
「もう……痛くて、痛くて、苦しくて!!」
「…………。」
「どんなに辛くて、哀しいかなんて、…………分かんないでしょ?」
「…………」
「死ぬってわかりながら生きるのが、どれだけ怖いと思ってるの…………?」
一通り叫んだ
自分の気持ちを、初めて他人に聞かせた
とにかく吉濱が思っているより辛いんだって、分からせたかった。
「…………神田」
けど、ふと聞こえた優しい声。
その声が、暖かくて
その声が、とっても綺麗で
名前を呼ばれて凄く嬉しい。って、思った


