「…………二人とも…」
「ん?」
「ごめん…、いったん。一人になりたい………」
「…………………そっか、今日はもう疲れたよな…。……また、明日来るから。」
「…うん。」
「行こうぜ、直人。」
「…………………」
「?直人?。」
「悪い。先に下行ってて」
え…………………
「………分かった。じゃぁな!友姫!」
「うん…………」
正樹が出ていって、
あたしは山本と二人きりになってしまった。
あたし達の間に、緊張感が自然と流れた
でもそんな中、山本が口を開く
「行っとくけど」
「…………………」
「俺は好きでお前を抱き締めた訳じゃねぇ。」
「…………………」
「前に読んだ本によると、あぁいう状況の時に人の体温を下げさせない為には、
誰かが直接抱き締めてやるのが良いらしいんだ。」
「…………………」
「心臓の病気って事は、身体冷やしたらヤバイんだろ?だから冷えないようにしただけ。
…………勘違いしてんなよ?」


