【友姫】
――――正樹
あたしは。貴方と出会えて幸せでした
でも………
………あまりにも。幸せ過ぎて。
「………………」
――――ザアッ……!
なかなか来ない貴方を待った、大きな木の上で
あたしの命って。どうしてこんなに短いんだろう………
そんな事を考えて………ただ泣いていたの
まさかあの日、あたしが泣いてたなんて
正樹は知らないでしょ?
「……好きだ…友姫………。」
そう言われた時は。本当に夢見てるんじゃないかと思った。
流してた涙は、一瞬止まってまた沢山流れた
「………………」
夢でも嘘でも何だっていい。
あたしも、貴方の事大好き。
そう伝えたくてたまらなかった
「………こ、こんにちは。」
「…………は?」
ギリギリで止めた涙を、貴方に気付かれなくて良かった…
…貴方の瞳は、いつもあたしを写してるからドキドキする
ありがとう
あたしを見つめてくれて
ただ。ただ。
幸せでした


