その後は、しばらく話してから皆家に帰ることになった。







「…………」






この頃。





皆が見ている『正樹』という人物にイライラした










どうして俺を見ない…………?





どうしてこの俺を、きちんと見てくれない?










俺は、陸だ。







「おーい、吉濱?よろしくな?」



「あ…………おぉ!。陸でいいぞ?よろしくな!」



「じゃぁ…よろしく!、陸」







今いる高校に、5月に転校してきて。直人以外に、一緒だった中学の奴は居なかった。





…………ここは、めちゃくちゃ頭良いからな…







こんな良いところに入れたのは、親父のおかげ。





金だ、金。







「陸~!」



「ん~?」



「今日寄り道しな~い?」



「いやだ~」








親父なんて忘れたかった。







…何でだろ。





別にいいじゃねぇか。  親父に頼って、楽して、好き勝手やれば。










何で俺は。






皆に『陸』って呼ばせてんだ?。





こんなに…。いつの間にか…………





俺は正樹を遠ざけてる…………?