俺には友姫を幸せに出来ない。
だから。離れた。
離れるしかないんだと。
別れるしか無いんだと。
全て 勝手に 決めつけていた
友姫の事を考えていなかったんだ。
全ては自分のため、
自分一人だけのため。
そうなんだ。俺は
確かに望んだ。
幸せにしたい。と
自由に生きたいと…………
「……………っ…」
それは、ホントに望んだだけ。
声に出した事なんて。一度も無かった。
『望んでいる』
その意思表示をしなかったのは、……俺だ
…………叶わなくて当たり前なんだ。
声に出さない望みが。希望が。
叶うわけがないんだ。
「…………っ何してんだよ俺はっ………!………」
そう気付いたのは。
遠くへと移った時から2ヶ月経った。高1の5月だった。


