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「ん…?」
いつの間にか、泣き疲れて眠ってたみたい………
窓の外を見ると。もう真っ暗で、コッチがわの方が暖かいから窓が曇っている。
だんだんと頭が覚めてきて、隣に居る人影に気付いた。
「あ………」
「………………」
隣を見ると、
そこに居たのは吉濱で、吉濱は床に座り込んで、顔を両腕で隠すように俯いていた。
その近くにあたしの着替えが入ってるバックがあって。お母さんが来たってことが分かる。
でも居ないみたい…
分かってる。仕事だ。
あの家を支える大黒柱だし。頑張らなきゃいけないんだ
ちょっと寂しいけど、いつもの事だし…もう慣れちゃった………
それよりも。あたしは吉濱が気になる。
「………吉濱…?」
「…………………。」
「………寝てる?…」
声を掛けても反応がない………
でも。起きちゃったら起きたで、何だか変な気分………
そりゃ聞きたいことは沢山あるけど。ちょっと気まずい気がする………
てか………何て呼べばいい?
正樹?それとも吉濱?


