赤い光が消えていった。だんだんと暗くなる。



あたしの時間が、刻一刻と縮んでいく………








「……………っ…」





どうして。泣いてしまうんだろう。







見えない物に恐怖を感じて、ただ怯えて………強がることしか出来ないのに…。






「………っう…!……」






でも………分からないの。







歩き出さなきゃ何も始まらないなんて分かってる、けど。
歩くべき道が分からないの。









あたしは何を信じて歩けばいいの?





誰を頼りに手を伸ばせばいいの?










………もう。何もかも見えない。







見えないから。怖い……!…














けど










見えない物に恐怖を感じるのって。当たり前の事だ………。








「………………。」





さっきまであった赤い光も。



もう消えていったあたしの時間も。



数えきれない星の数も。












全てが当たり前の事。







全てが特別な事








「………………」






『怖い』。








そうまた繰り返し、あたしは嘆くけど







それは当たり前の事。


特別な事。