あたしを抱き締めた吉濱は。あたしを好きだと言った






前までは飽きたとか言って。あたしを避けてたクセに








あたしを。いとも簡単に吉濱の渦へと巻き込んだ







あんなにも痛かった頭は。何かを思い出したと同時にスッと無くなった………






その何かを思い出したら。吉濱が大好きになってしまっていた。







「………う~………」







吉濱の体温に安心して。思わず自分から抱き付いてしまう







ぐしゃぐしゃになったであろうあたしの顔を吉濱の胸に押し当てて。背中に回した手ではワイシャツをギュッと握り締めた










離れたくなかった。






思い出したこの感情を。もう手離したく無かった