猫になった僕

僕は次は何を一個考えればいいのか一生懸命考えてみた。
そしたらまた銀色の耳がピピッて動いて銀色のひげがピクピク動いた。

次に考えることがひらめいたんだ！。
僕は急いで拓也君に聞いた。

「拓也君、僕は僕のことも不思議だけど、僕にはもう一個不思議なことがあるよ。」

僕はまだまだ何がなんだかわからないことだらけだけど、一個わかったことができたら少しすっきりして、ちょっと頭がさえたみたいで、だけど結局またわからないことが増えちゃったんだ。

「ヒロ君、何が不思議なんだい。」

拓也君は頭の後ろでしっぽをゆっくり振りながらそう言った。

「さっき拓也君は、僕がいつも元気に挨拶してくれるって言ったよね・・・。」

僕はそうっと拓也君に聞いてみた。

「ああ、確かにそう言ったよ。」

拓也君は、ひげをピンと伸ばして僕に言った。

「でも、でもね、じゃあじゃあ拓也君は、あのね、そのう・・・。」

僕はなんて言ったら拓也君が悲しい気持ちにならないか、怒っちゃったりしないか一生懸命考えたけどうまく言えなかった。

「ははあん、なるほどね。」

拓也君は舌をペロリと出しておひげのまわりをなめながら言った。☆

「つまりこう言いたいんだろう。」