もしも未来を想えたら

 「かおり?」
 私の顔はみるみる青ざめていった。
 それは自分でもわかったのに、どうすることもできなかった。

 この焦り、苛立ち、自分は消えてなくなってもいいんだという、妙な安心感。
 いつも手首を切る前に襲うあの感情。

 どうしよう・・・
 このままじゃ、狂ってしまう。

 いつも私が部屋でしてしまっていることを・・・
してしまう。

 ハサミは・・・筆箱のなかにある。手首を切れる。
でも切ったら・・・・
   切ったら・・・・
    切ったら・・・・
     切ったら・・・・

 それがいくら浅く、うっすらと血がにじむくらいでも、みんなは死ぬほど驚くだろう。
 健悟も紗那もそして真里菜も。
 みんなを裏切って、一生一人で生きていかなきゃならない。