「ツバキ!もらってきたよ!」

グリフに送ってもらい、再び北の魔女のところへと戻ったありすは、急いでラビーのいる場所へと走った。

「あら、意外と早かったわね」

「うん、なんとかなった…」

深呼吸をしながら、はい、とありすは除草薬と気付けの紅茶を渡した。

「これで準備は整ったわね」

そう言うと、ツバキは除草薬の入ったビンのふたを開けると、なにやらごにょごにょと呟き始めた。

と、同時に、ビンの中から液体が飛び出し、ラビーの周りに飛び散った。
じゅーっという音と共に、白い煙があたりに立ち込める。

「さすがはハートの女王の薬ね。効果抜群」

ツバキは頷きながら言う。

「はい、それじゃ、これをラビーに飲ませて」

気付けの紅茶に手をかざして、なにやらごにょごにょと呟いたあと、小瓶をありすに渡した。