景色が滲む。 情けない自分が嫌で嫌で仕方ない。 「おいっ!?大丈夫かよ!?なんで泣いてんだよ!!ちゃんと送ってくから安心しろ!!」 ああ、そういえばこいつと今いたんだっけ? あまりに悔しくてあの男に結局生かされてる自分が情けなくて、すっかり存在を忘れていた。 男の前で簡単に涙を見せるなんて、なんたる失態。 でも、そんなこと考えていたなんて気づかれたくなかったから 「あっ本当!?じゃあよろしく〜。」 そう言ってケロリと笑ってやった。