いつだっただろうか 父親の浮気に気づいてしまったのは いつものように父親に遊んで貰おうと部屋を訪ねたときだった なんと父親が知らない女と抱きあっていたのだ いつでも優しくて温かい目をしていた父親が、急にとても汚らわしいものに思えた 大好きだったのに――― 薄々は気付いていたのだろう 母親はだんだんと口数が減り、いつしか話さなくなっていった 温かかった家族も今では会話もなくなり冷え切っている そう、 すべてはあの父親のせい ―――男は最低だ 最低最悪の生き物だ .