ETERNAL LOVE

私は、都の分だけ買った。いや、本当は自分の分も買いたかったんだけど、金欠になりそうだったから、買わなかったんだ。
そしたら、憂君が私が欲しがっていたピアスを持っていた。
「憂君、それ誰にあげるの?」
「はぁ、お前に決まってんだろ。欲しかったんだろ、これ。」
え、うっそ。
「え、私に。」
あり得ない。
「その前に、他に誰にあげるんだよ。」
「あ、そっか。ありがとう!憂君」
「どういたしまして。」
それから、いろんなお店をまわり、憂君が一軒だけ、高そうなお店に入っていた。
でも、案外そこは、私でも、買えそうな値段で売っていた。
「わ~、可愛い。」
私は、思わず声に出てしまった。
「ぷっ、だろうな。ほら、気に入った奴があったら、言え」
「え、でも、も~買ってもらったし、」
「まだ、俺が都の買ってねぇだろ。それに、ここは俺の店だ。」
「うっそ~、憂君がお店出してたんなんて知らなかった。」
「俺だって、知ったのは一年前だ。俺はデザインを書いてたけど、それは蓮さんのお店に出す奴だと思ってたから。そしたら、お前の店出したからって聞いて、驚いたよ。ま、拒否権はないって言われてたから、仕方がなくね。」
「そうだったんだ。」
「そ。だから、気に入った奴があったら、言って。」
「でもなんで、」
「なんでって。三年間構ってあげられなかったし、何も言わないで、アメリカに行ったお詫びかな?」
「別にいいのに。そういうの。でも、お言葉に甘えて、あったら言わせてもらうね。」
「ぁあ。言って。それじゃ、俺は都のでも捜してくるか。」
そう言って、憂君は行ってしまった。それにしても、可愛いのがいっぱいどれにするか迷っちゃうよ。