あの後、ようやく先生が元に戻ってくれて、ホームルームが終わった。
昼休み、私と都と椎空と委員長で屋上でお昼を食べていた。
その時、私の携帯が鳴った。
「まろん、ケータイ鳴っているよ。」
「あ、うん。...あ」
「ん、どうしたの?」
「ちょっと、話してくる。」
「あ、うん」
私は、生きよいよく立ち上がり、屋上の隅の方で電話に出た。

~都~
「ちょっと、話してくる。」
「あ、うん」
まろんは、生きよいよく立ちあがって、屋上の隅の方で話していた。
「ふ~ん、あの人からか」
あたしは、心の中で思ったつもりが、声に出してしまった。
「おい、都、あの人って誰だ?」
椎空が不機嫌な顔をして、聞いてきた。
あ、もしかして、椎空ってまさか、
「ね~、椎空って、まろんのことが好きな?」
「は、なんで、そんなこと。知って。」
「フ~ン、そうなんだ」
あたしは、面白がって笑った。だって、分かりやすいんだもん。
「ね~、別にあたしは、付き合ってもいいと思うけど、まろんのこと泣かしたら、招致しないよ。」
「分かってるよ。てかっ、なんで分かったんだよ。俺がまろんのこと好きだってこと」
「分かるよ。普通に、ね~、大和」
「はい、見てすぐに分かりますよ。」
「ま、分からないのは、あの子ぐらいだと思うけど」
「そ、そんの前に、まろんが今電話で話している奴、誰だよ」
「それは、教えられない。」
「なんで」
「まろんとの約束だから。」
「そっか。」「でも、もうすぐ会えるよ。その電話の相手に」
そう言って、あたしは椎空を元気づけた。
そう、今、まろんと話している相手は...