その瞬間、あたしは裕子の手を引いて走り出してた。 「レンカちゃんっ!!」 そう叫ぶエイジ君の声が、後ろで響くけど。 関係ない。 恥ずかしい。 アイツにも、絶対伝わるんだろう・・ そしてエイジ君は、きっとあたしの過去を知ることになる・・・ やっぱりあたしは、可愛いコの仲間入りなんて出来ないんだ。 舞い上がってた自分に、涙さえ出てきそうになるのを抑えて あたしはひたすら走って逃げた。 せめてもの救いは、もう会うこともない事だけだった・・・