「ついたよ」 「えっ?・・・ここって、」 「お墓だけど」 そう、最終的に私達の目の前に広がったのは無数のお墓だった。 「・・なんでっ、」 「こっち」 そう言って北島先輩は私の左手を握ってたくさんのお墓の中へと歩きだした。 ・・・いや、正確には掴んで? そうして私達はある一つの墓に止まった。 「・・・『三沢 晴美』?」 そのお墓の裏側にはそう書かれてあった。 「誰ですか・・?」 「俺の大切な人」 「・・・・彼女さんですか・・?」 「まっ、死んでるから元になるけど」