コンクリートの島の都市に僕の家はある。
僕の家族は皆、優秀な科学者一家だ。家柄もきちんとしていて、よくパーティーを開いた。今日も開いてる。僕の家のパーティーでは200人くらいの友人や知人が集まってワイングラスを気に入った人に乾杯して歩く。
僕はまだ十六歳でワインは飲めないから色んな食べ物を食べて歩いてた。すると背後から女の子に声を掛けられる。
「レイ!元気?少し話さない?」彼女は僕より3つ年下だがワインを持ってた。
あまり乗り気ではないが少しだけならと思い、一応頷く。
「うん。いいよ。少しだけね」
「良かった。ねぇレイ、宇宙ってどんな感じだった?涼しい?」
いきなり涼しいかどうか聞かれて反応に困ったが、温度など感じなかったことを伝えた。「よく解らないな。温度は感じなかったよ。でも多分地球よりは涼しいさ」
それを聞くと彼女は俯き、微笑んだ。優しく。まるで会話などどうでもいい、沈黙の時間を楽しんでるように思えた。
僕は時計を見た。もう深夜の一時。
明日は仕事がある。早く寝なければ。僕は幸せそうに俯く少女の背を軽くたたき「おやすみ」と言った。
自分の部屋に入り、すぐさま布団に入った。
その10分後くらいだろうか
僕は眠りについた。