恋愛至上主義

「ちょっ、あなた、勝手に
入ってきちゃダメでしょ。」

私はあくまで知らないフリを
すると決め、先生として振舞った。

「先生、俺、先生に用があって
来たんだ。ここは、生徒が教師に
質問するためにある部屋でしょ?」

唇泥棒は、ニヒルのような笑顔を
浮かべた。

「しょうがないわね。
じゃあ、質問って何かしら?」

冷静を保とうとするが、内心は
ドキドキで心臓が口から出ちゃう
くらい緊張していた。