君には、絶対に…

「しょうがねぇなぁ~!じゃあ、俺が奥座る~!」

そんな様子を見て、不満げな雰囲気は変わらないが、睦が気を遣って、ぎこちない笑みを浮かべながら、席に座った。

嫌な予感がする…。

何か起こるような嫌な予感が…。

変な雰囲気になりながら、俺は今井さんに睦の横を譲ろうとしたが、今井さんが拒んだから、俺が睦の隣に座った。

嫌な雰囲気が流れているせいか、席に座ってから、それぞれがメニューを開き、誰一人何も言わない。

言葉を発してはいけないような、そんな沈黙が続いていた…。

「と、とりあえず、飲み物頼もうよ!ね!?」

沈黙を破って、最初に声を発したのは、未来先輩だった。

その救いのような言葉に、将人以外の全員は乗り、飲み物だけ先に注文した。