君には、絶対に…

「3週間ぐらいで治るってさ。」

「大したことないなら良かった!しばらく安静にしとけよ?それとよ、この前今井が俺のこと好きなんて冗談言ってたけど、気にすんなよ?」

冗談…?冗談だと思ったから、あんな風に笑って…?

「あ、やば!先生来ちゃったよ。じゃあ、また後でな!」

今井さんのことを話している時の睦の笑顔は、本当に何もなかったように、冗談だったようにしか思っていないような笑顔だった。

確かに、今井さんの言い方自体、すごく冗談っぽく聞こえたとは思う。

だから、睦の性格からして、冗談だと思ったから、冗談で返しただけなんだと思った。

これからどうしたら良いんだろう…。

そんなことを考え始めたら、本当にどうしたら良いのか分からなくなって、俺は悩むばかりだった…。

ずっと悩んでいるうちに、もう放課後になっていた。

結局どうしたら良いのか分からないということで、俺は大きなため息をついてから荷物を持って席を立ち上がった。