君には、絶対に…

しばらくの間、俺と今井さんはたわいもないことを話していた。

バスケはいつから始めたとか、睦と将人とはいつから友達なのかとか。

色んなことを聞かれて、それに対して、俺は面白おかしく話していた。

「明日はちゃんと学校来なよ!?」

「はいはい、行きますよ~。」

俺はそう言って家に向かって歩き出した。

歩きながら、今井さんのことが少し気になって後ろを振り返ってみると、まだ手を振ってくれていた。

その姿は、夕日に照らされていて、すごく綺麗に見えた…。

夜ご飯とかを済ませて、俺は自分の部屋に戻ってすぐ、自分のベッドに寝転がった。

「何やってんだろ…俺…。」

俺が今井さんに言った言葉を思い出して、まだ馬鹿らしく感じる…。

好きだって気付いた矢先、その子の恋の手伝いをする…。

何だかすげぇ惨めだなって自分のことながら思えてきて、少し泣けてきた…。

でも、色々考えている時、違う考え方が俺の頭の中に浮かんだんだ。