君には、絶対に…

「洋介、全然大丈夫じゃん!さっきの試合は、本当にスリップしてただけだったんだな!俺はてっきり肉離れでもしかけてるのかと思ったよ。」

「だから、大丈夫だっつったろ!?俺の心配なんてしなくて良いから、後半もガンガン行こうぜ!!」

リードしてハーフタイムに入ることが出来たことによって、睦のテンションは高く、機嫌良さそうに笑いながら話しかけてきたから、俺も笑って答えた。

でも、将人だけは、喜んでいる様子などなく、不安そうな目をしていた…。

残り10分間を乗り切れれば、俺達は優勝出来る!

俺の頭には、それしかなかった。

だから、自分でも気付けなかったのかも知れない…。

もう…余裕などないことに…。