君には、絶対に…

「最初で最後のデート…楽しかったなぁ…。」

家に帰ってからも、雪乃ちゃんと睦のことが気になって仕方がなかった。

雪乃ちゃんは告白したのかとか、その答えはどんなものだったのかとか、考え出すとキリがなかった…。

でも、考えないようにしていても、悪いことばかり頭から離れることはなかった…。

だから、今日のデートのことを思い出していた。

きっと、最初で最後のデートだと思う。

でも、そんなデートでも、俺にとってはすごく楽しくて、大切な思い出になるものだと思った…。

これが最初で最後じゃなければもっと良いのに…。

♪~♪♪~♪~
そんなことをベッドで考えていると、俺の部屋に置いてある子機が鳴り出した。

時計を見てみると、雪乃ちゃんがいつも電話をしてくる時間だった。