「―――お~い、伊原く~ん?どうしたの~?」
「え?」
「“俺さ…”って言ってから、ずっと何も言わないから、変に緊張しちゃったよ!」
言葉になっていなかった…。
もちろん、俺は自分の気持ちを言ったつもりだった…。
でも、俺は結局何も言葉にすることが出来ていなかったんだ…。
それは、睦の存在があったからでも、雪乃ちゃんとの関係が壊れるのを恐れたからでもない…。
ただ、自分の気持ちを言葉にして相手に伝える勇気が俺にはなかった…。
好きな人がいると分かっていても、告白して、自分の彼女になってもらえる自信が俺にはなかった…。
「ごめん!何でもない!」
「もう!またそうやって誤魔化して~!」
そして、無邪気に笑って話す雪乃ちゃんを見ていると、まさか俺が雪乃ちゃんのことを好きだなんて思っていないっていうのが簡単に分かってしまう…。
そんな簡単なことに気付くと、さっき雪乃ちゃんが言っていた言葉は、自分以外のことを指していたんだということにも気付いた…。
だからこそ、俺の気持ちは、1番好きな人に…届くことはない…。
「え?」
「“俺さ…”って言ってから、ずっと何も言わないから、変に緊張しちゃったよ!」
言葉になっていなかった…。
もちろん、俺は自分の気持ちを言ったつもりだった…。
でも、俺は結局何も言葉にすることが出来ていなかったんだ…。
それは、睦の存在があったからでも、雪乃ちゃんとの関係が壊れるのを恐れたからでもない…。
ただ、自分の気持ちを言葉にして相手に伝える勇気が俺にはなかった…。
好きな人がいると分かっていても、告白して、自分の彼女になってもらえる自信が俺にはなかった…。
「ごめん!何でもない!」
「もう!またそうやって誤魔化して~!」
そして、無邪気に笑って話す雪乃ちゃんを見ていると、まさか俺が雪乃ちゃんのことを好きだなんて思っていないっていうのが簡単に分かってしまう…。
そんな簡単なことに気付くと、さっき雪乃ちゃんが言っていた言葉は、自分以外のことを指していたんだということにも気付いた…。
だからこそ、俺の気持ちは、1番好きな人に…届くことはない…。

