女好き彼氏



「あたしこそ、玲の気持ちに気がつかなくてごめんなさい。
 こんな嫌なあたしでも玲の友達でいられるなら………
 あたしと、友達になってください…」


そう言ったあたしの声は震えていて
いつの間にか自分の視界がぼやけていて
自分が泣いているのに気がついた。


そんなあたしの言葉に
玲は一瞬目を見開いてから泣きながらにっこりと微笑み、何度も何度も頷いてくれる。


「ごめんね、ごめんね美夜………
 ありがとう……」


そう言って玲はあたしと同じように
ガラスに触れる。


ガラス越しにあたしと玲の手が重なる。


その光景にあたしの瞳から涙が止まらなくなる。


あんなに不安でたまらなかった気持ちがどんどん消えていく。


「美夜……悠雅を幸せにしなくちゃ
 許さないんだからね……?」


そう言って泣きながら微笑んでくれる玲は
今までに見たことがないぐらい綺麗に見えた。


あたしはコクリと頷くて
あたしも玲ににっこりと微笑みを返す。



玲……

やっと仲直りできた。