あたしの心の中からぷかぷかと浮かび上がってくる思い出みたいな何か。
ねぇ、ねぇ……
冗談なんか言わないで?
今までの笑顔は嘘だったの?
教室での幸せな会話は?
あの時の甘いキスは?
優しくあたしの手を繋いだ感触は?
「ずっと、ずっと大好き」
そう言った言葉は?
すべて忘れてしまったの?
「いや……そんなのいや、嘘………」
あたしは震える手で頭を押さえる。
いや…
いやッ
いやッ!!
忘れないで
あたしの事を
「忘れないでよ…」
あたしは呟くように、喉から絞り出したみたいな声を出してその場に崩れ落ちるように座り込み自分の髪をグシャグシャにして
『忘れないで』と………
『愛してるから』って………
泣き叫んだ――

