美夜が泣いている。
泣かないで……
美夜。
そうすぐ側で俺が言ってやりたかったのに……
「泣くな……美夜」
そう冷たいようででも優しく言って軽く美夜の頭を撫でているのは……
俺じゃなくて先生で――
気の抜けたフニャッとした可愛い美夜の笑みを目の前で見てるのは
俺じゃなくて……
先生――
美夜………
俺はやっぱり
ダメなのかも知れない
美夜の泣いている理由が俺のせいなのか玲たちのせいなのか誰のせいなのか分からなくて……
美夜と距離をおきたいって言ったのは俺なのに後悔してて……
美夜とずっと一緒に居たいのに
美夜は俺といるだけでいじめられて苦しめて悲しませて……
美夜の笑顔が見たいのに……
その笑顔を壊してるのはこの俺だった。
