ピピッピピッピ…… 静かな部屋に体温計の音が響く。 「……39度」 「はぁ…お前があんなところに飛び込むから……」 「と、飛び込んでない。 つまずいて落ちたの」 「ああ、はいはい」 そう言うと光太が上半身だけ起こしたあたしの体を優しく倒して布団を被せる。 「まぁ今日は、ゆっくりしたら? 土曜日でよかったね」 「ん」 短い返事をするとあたしの額に冷たいものがペタッと貼られる。 はぁ…… 心の中で大きなため息をする。