我慢すればすぐに終わる。


すべてが終わる――



それまで……


その時まで我慢すればいい。








あたしは立ち上がって女子トイレから出る。



「あんまり無理すんな」



トイレから出てすぐだった。


その優しい声が聞こえてきたのは――


あたしは声がした方に視線を送った。



そこには窓を開けて
口に煙草をくわえながら眉間にシワを寄せ綺麗な髪を靡かせるツバメ様がいた。




あたしの身体中を駆け巡っていた血液が一気に凍りついたような感じがした。



さっきの……


見ら…れてたの?