顔を叩いた衝撃で男の人がかけていた眼鏡が床に落ちる。
「ああっ!!す、すいません!つい…」
びっくりして……
そう言おうとした言葉が止まる。
え…?
うそ………?
「イッタイなぁ」
あたしがいきなり平手打ちをくらわせたのでびっくりしたのか
その人はあたしから遠ざかっていて、自分の頬を何度も優しく撫でながらあたしのことを鋭い目つきで睨みつけている。
そしてあたしは、その男の人の顔を見て
自分の体に巡っている血液が一気に凍りついたみたいな感覚になった。
だって……
世界一…
イヤ…
宇宙一会いたくなかった人が目の前であたしのことを睨み付けているから……。
あたしの青ざめた表情を見て男の人もあたしに気づいたみたいで、きょとんっとした表情であたしのことを見ている。
「お前……美夜か?」

