「あ……誰かきた」 友さんがそう言った。 「ヤバッ…」 「早く逃げよ」 そう言ってあたしを置いて女子トイレから出ていく三人。 ばたばたと三人が慌てて走っていく足音が遠ざかっていく。 あぁ…… あたし、助かったんだ。 掠れていく視界の中であたしに近づいてくる人が見えた。 だ…れ……? その人の顔を見ようと自分の頭を動かしたけど…… あたしは力尽きてその場で気を失った。