苦しくて息がつまってその場にうずくまりたくなるようなものすごく痛い、胃の痛み。



でもあたしは我慢する。



そうしないと

教科書を返してもらえない。

この子達が嬉しそうに笑うだけ。

それに……






悠雅に心配をかけてしまうから……。






あたしは悠雅に余計な心配をさせたくない。

せっかく、悠雅に思いを伝えて
やっと悠雅の気持ちが分かってきたの…


それなのにもし、あたしがいじめられてるなんて知ったら……

今度こそ、捨てられちゃうかも知れない。



あたしが下唇を噛んで苦痛に耐えていると……




「なにその顔」




あたしがお腹の痛みをたえているこの顔を、玲達を睨んでると思ったみたい。



玲たちがあたしを睨み付ける。



「ねぇ……ちょっとついてきてよ」




玲が冷たい笑顔で氷のような声でそう言った。



周りの人はみんな見て見ぬ振り…


誰もあたしに関わりたくないみたい。