「おっはよぉ」


始業式が終わった次の日。

大きな声で教室に入ってきた玲。


あたしはビックリして目を丸くした。



だって

全く学校に来なかった玲がやっと学校に来てくれたから。


それにいつもみたいに元気な表情で綺麗な声で挨拶をして……
何も変わってなかったから。



「久しぶりだねっ美夜!」


ポカンッと口を開けていたあたしにそう声をかけてきた玲。



あたしはハッとして玲の方に目を向ける。



「お、おはよっ!元気だった?」



「元気って……今まで海外旅行行ってただけなんだか元気だよぉ」


そう言いながらあたしの肩を軽く二回叩いた玲。

あぁ、そうなんだ。
海外旅行……か…。


ならよかった。



あたしはホッとして胸を撫で下ろす。



てっきりあたしと会うのが嫌だから来なかったのかと思ってたんだもん……。



あたしがホッとしてると横に立っていたてるちゃんが、玲の顔を見て眉間にシワを寄せているのがわかった。