握り潰した髪から手を離してあたしの頬を撫でるようにまた優しく触れてくる星野君。
その手はとても温かくて
星野君の手が触れた自分の頬に心臓があるみたいに、あたしの頬はジンジンと熱くなっていく。
「この赤いほっぺたに聖斗は触れたの?」
寂しいと……
苦しいと訴えかけるような瞳をあたしは見ていることが出来なくて………
あたしはパッと星野君の瞳から目をそらした。
「聖斗にも……こんな顔見せたの?」
あたしの頬に触れていた手があたしの首筋に撫でるようにして下がっていく。
星野くんの手があたしの肌に触れるか触れないかの距離で優しく触れてきてゾクゾクと身体が反応してしまう。
「この白くて綺麗な肌に………聖斗はキスしたのか?」
鋭い瞳であたしの首筋を見る星野くん。
ただ見てるだけ。
見ているだけなのに……
自分の息が荒くなる。

