「…で、ここが侑志(ゆうし)様のお部屋。侑志様は、綾華と同じ年の男の子だよ。」




男の子…イヤだな。なるべく関わらないようにしよう。




「侑志様、失礼します。」




そう言った百香さんの後に続いて部屋に入る。




―――すごい。思わず辺りを見回す。




白を基調とした、シンプルな部屋。まるで王子様のお部屋みたいだ。




そして―――




「何の用ですか?百香さん。」




大きなソファに座っている、―――美少年。




「これからこの家に住む事になった、本城綾華さんです。」




「ほ、本城綾華です。よろしくお願いします。」




彼と目が合うだけで、ドキッとなる心臓。




「うん、よろしく。僕は上松侑志。」




ニコッと微笑むその姿は、とても絵になる。




「よし!じゃあ最後に綾華の部屋!!」




百香さんがそう言って笑った。