スキの魔法

「なぁ、綾。」





「…ん、なに？」





隣にいる侑志を見つめる。





「…俺さ。こんなに人を愛しいって思ったのは、綾が初めてだよ。綾といるだけで、幸せになれる。こんな気持ち、知れたのは綾のおかげだよ。ありがとな。」






とびきりの笑顔が、あたしに降り注ぐ。





「……あたしもだよ。」






……あぁ。あたしって、本当に幸せ者だね。





「だから、一生離してやるつもりはねぇから。」






「……ッ…」