気付けば涙は止まっていた。 「…大丈夫?」 大稀くんの声がして、あたしは「うん」と頷いた。 「ちょっと座ろっか。」 大稀くんに連れられて、近くのベンチに座る。 あたしは下を向いて、地面を見つめる。 ……良かった。ここ、人が通らなくて。 目赤いはずだから、泣いたってバレちゃう。 それに……。 今からあたし、想いを伝えるって決めたんだ。