スキの魔法




その言葉のおかげで、話す勇気が出た。





「ねぇ侑志…。あたしの過去の事、聞いてくれる?」






そう訊ねると、侑志は何も言わずに頷いた。





聞いてくれる、って…それだけで、馬鹿みたいに嬉しい自分がいる。





だから、素直に話せた。






過去のあたしを……―――。