「あたしがいなくなって、どうでした?スッキリしましたか?」 「…そうね。」 母さんはすぐに答えた。 でも、綾は母さんを真っ直ぐ見ている。 「あたしが、生きてるって思ってましたか?」 ―――!! 「…あなたは生きてるって思ってたわ。」 「…そうですか。でも、あたし…自殺しようって考えたんです。一度だけ。」 「!?」 綾の言葉に、俺は目を見開いた。