「えぇっ!?どうしたの侑志!!って、あ。え!?綾華チャン…!!?」 大稀が顔を覗き込んで驚いている。 ……当たり前か。 俺だってまだ、正直夢かと思う。 でも…… この香りが、現実だと教えてくれる。 「はい…」 綾の小さな声が、俺の腕の中で聞こえた。 …震えてるのが分かった。 泣いてるな、コイツ。