あたし、本城 綾華(ほんじょうあやか)。16歳。



今、あたしは、これから住む家の前に立っている。



「着いたよ。」



お父さんの声を聞き、足を止め、下げていた顔を上げた。



――――!!!!




目の前の光景に呆然。




「お父さん…?あたし、これからここに住むの?」




「うん。そうだよ。」




特に驚いた様子もなく、普通に笑っているお父さん。そんなお父さんを不思議だと思いつつ。




もう一度、目の前の家を見る。




真っ白な3階建の邸。噴水のある大きな庭。高級そうな車が何台もある。





これは世間でいう、お金持ち――――。




「綾華?入るよ?」




「あっ…うん。」




近付くと勝手に開いた大きな門。に驚きながらくぐり、邸へと続く道を歩く。





広いな……。