「・・・失礼しました。」


あたしは小さくお辞儀をして部屋をでた。


緊張したけど、良い先生だったから相談しやすかったな。良かった。


んじゃ、帰るか・・ー


あたしが伸びをして、曲がり角を曲がろうとしたとき、


ドンッ


「って・・・」


「ゎ・・・!すいませんッ」


あたしはぶつかった相手に謝ろうと、正面を向いた。


・・・あれ?この人みたことあるような気が・・・


「あの、あたしたちどこかで会いましたか?」


「はぁ?会ってねーけど。てか、早く落ちたもの拾ってくんない??」


床に視線を落とすと、散乱した教科書。


「はい、すいません。」


あたしは急いで教科書を拾い上げ、彼に渡した。


「もう、ぶつかんなよ。」


そう言うと、彼は行ってしまった。