もやもやが…消える?



「…わかった」




杏理はニコッと笑うと、チラシを私に渡した。






ドキドキ…






無意識に早くなる鼓動。






「頑張ってね〜♪」



「…うん」



杏理の満面の笑みとは裏腹に、私の気持ちはあまりすっきりしなかった。



──────……



放課後。


飲み物の準備のために、部室の冷蔵庫から、氷と麦茶パックとキーパーを持って外に出た。





「暑っ─…」




日差しが容赦なく突き刺さる。



「よいしょっと…」




私は氷の重さでよろよろしながら水道へ向かおうとした。




その時、ふいに体が軽くなったと思えば手から氷を入れた袋が無くなっていた。








「…っえ…」


「……」










後ろを振り向いて、心臓が止まりそうになる。











「恭平…」