俺はこの前の水道場のことなんかまったく気にしてないし、足のケガもだいぶよくなってきた。 けれど、隣のやつから発せられる『話しかけないで』みたいなオーラに、踏み込めない。← 「……ずずっ…」 そして、鼻水をすする音が朝からずっと隣からしている。 「……ずび…ぅ…」 「………」 「…」 「なぁ、」 初純の体がビクッと反応した。 「……」 「なぁって…」 「…何?」 「風邪?」 「……うん、」 「大丈夫か?」 「大丈夫…」 初純は会話中、一度も俺と目を合わせなかった。