ずっと気になっていた。 『私…、』 の後の言葉。 例え…"宮下のことが好き"という言葉が後で続くとしても。 「初純…?」 「それは…ね…、っ」 初純の焦ったような様子。 勢いよく流れ続ける水。 風が二人の間を抜けた、その時。 「初純っ!」 「ぇ……」 「……」 昨日も聞いたその声の持ち主は、やっぱりその人だった。